定款の絶対的記載事項とは

・絶対的記載事項とは?

株式会社の定款に記載する事項のうち、絶対的記載事項とは、会社法第27条第1項各号に挙げられている事項のことを指します。

この絶対的記載事項は、定款に必ず記載する必要があります。
絶対的記載事項の記載が欠けている、または絶対的記載事項が違法なものであるときは、定款全体が無効とされてしまいます。
さらに、無効な定款を元に会社が設立された場合は、会社の設立自体も無効とされてしまいます。
絶対的記載事項は漏れなく記載しましょう。

・絶対的記載事項、その内容とは?

絶対的記載事項として記載しなければならない事項は

1.会社の目的

1の「目的」とは、会社の営む事業のことをいい、「事業目的」ともいわれます。この事業の種類については、会社法には特別な制限はありません。ただし、営利性があり、語句に意味が明瞭で、かつ公序良俗に反しないこと、違法行為を内容としていないことが必要です。また、事業を行う場合に許可・認可を必要とする業種の場合、定款に一定の文言があることを要求されるものもあるため、将来的に許可・認可を取る予定があればその事業も追加しておくと定款変更をする手間がはぶけるのでオススメです。

2.会社の商号

2の「商号」とは、会社の名称のことをいい、個人事業と異なり1つの会社には1つの商号しか持つことはできません。商号は原則として自由に定めることができますが、株式会社の場合は「株式会社」の文字を含めることが必要です。また、不正の目的をもって、他の会社であると誤認されるおそれのある名称または商号を使用してはなりません。そして、同一住所に同一商号の登記はできません。さらに、商号がすでに商標登録などをされていることもありますので、あとあとトラブルにならないように調べておいたほうが良いでしょう。

3.会社の本店所在地

3の「本店所在地」ですが、本店所在地の記載は、本店の所在する独立の最小行政区画、つまり市町村その他これに準ずる地域(東京都の区など)まで記載すれば足ります(政令指定都市については区まで特定して記載する必要はないと考えられています)。ただし、登記については、地番号(〇丁目〇番地)まで特定して登記しなければなりません。ちなみに、定款に地番まで特定して記載することも可能ですが、同一市区町村内でも本店所在地が変更した場合に、定款変更の手続きをする必要となってしまいます。市区町村名までの記載であれば、同一市区町村内での変更でも定款変更手続きは必要ありません。最小行政区画(市区町村)までの記載が一般的です。

4.会社の設立に関して出資される財産の価額またはその最低額

4の「会社の設立に関して出資される財産の価額またはその最低額」とは、設立の際に出資される財産の額を「〇〇万円」と確定した額としたり、「〇〇万円以上」と最低額を定めることです。

5.発起人の氏名または名称及び住所

5の「発起人の氏名または名称及び住所」とは、発起人が自然人の場合は氏名、法人の場合はその名称、さらに、それぞれ住所を記載します。発起人の人数は1人でもかまいません。

加えて、絶対的記載事項ではありませんが、「発行可能株式総数」も会社成立時までに発起人全員の同意で定めることとされているため、早めに記載しておいたほうが良いでしょう。

・まとめ

以上が株式会社が記載しなければならない絶対的記載事項の内容です。
繰り返しになりますが、絶対的記載事項の記載が欠けている、または絶対的記載事項が違法なものであるときは、定款全体が無効となってしまうので漏れなく、ウソのないように記載しましょう。