赤伝処理【建設業者の請負契約】

こんにちは!埼玉県さいたま市中央区の行政書士、くりはらです。

今回は、「赤伝処理」についてです。
請負契約の発注・元請側が代金の支払時に、振込手数料をはじめとする経費や手数料を差し引いて支払をすることをいいます。
赤伝処理自体は法律違反になることはありませんが、赤伝処理の内容や差し引く根拠等を元請・下請間での協議と合意が必要になることに注意が必要です。

それでは、詳しくみていきましょう。

赤伝処理のイメージ画像だよ!

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赤伝処理とは

赤伝処理とは、元請負人が

  1. 一方的に提供・貸与した安全衛生保護具等の費用
  2. 下請代金の支払に関して発生する諸費用(下請代金の振込手数料当)
  3. 下請工事の施工に伴い、副次的に発生する建設廃棄物の処理費用
  4. 上記以外の諸費用(駐車場代、弁当ごみ等のごみ処理費用、安全協力会費等)

を下請代金の支払時に差引く(相殺する)行為をさします。

この「赤伝処理」に該当する場合、建設業法第19条「書面による契約」、第19条の3「不当に低い請負代金の禁止」、第20第3項に違反するおそれがあるほか、第28条第1項第2号「建設業者が請負契約に関し不誠実な行為をしたとき」に該当するおそれがあります。

どのような対応をするといいのでしょうか?

赤伝処理を行う場合は、元請負人・下請負人双方の協議・合意が必要

最初にも書きましたが、赤伝処理それ自体そのまま建設業法に違反するものではありません。

ですが、赤伝処理を行うためには、その内容や差引く根拠等について元請負人と下請負人双方の協議、その協議に基づく合意が必要となるので、元請負人は注意しなければなりません。

  • 赤伝処理を行う場合は、その内容を見積条件や契約書面に明示しなければなりません。
  • 下請代金の支払に関して発生する諸費用
  • 元請負人が一方的に提供・貸与した安全衛生保護具等の労働災害防止対策に要する費用
  • 下請工事の施工に伴い副次的に発生する建設廃棄物の処理費用

これらについて赤伝処理を行う場合は、元請負人は、その内容や差引額の算定根拠等について、見積条件や契約書面に明示する必要があります。

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なお、建設リサイクル法第13条では、建設副産物の再資源化に関する費用を契約書面に明示することが義務付けられているので、ご注意ください。

適正な手続きに基づかない赤伝処理は建設業法に違反するおそれ

また、赤伝処理をする場合において、

  • 元請負人と下請負人双方の協議・合意がないまま元請負人が一方的に諸費用を差引く行為
  • 下請負人との合意はあるものの、差引く根拠が不明確な諸費用を下請代金から差引く行為
  • 実際に要した諸費用(実費)より過大な費用を下請代金から差引く行為

等は、建設業法第18条の「各々対等な立場における合意に基づいて公正な契約を締結する」という建設工事の請負契約の原則を軽視しているととれるので、元請負人の一方的な赤伝処理については、建設業法第28条第1項第2号の請負契約に関する不誠実な行為に該当するおそれがあります。

注意点

赤伝処理は、下請負人に費用負担を求める合理的な理由があるものについて、元請負人が、下請負人との合意のもとで行えるものである、という前提があります。

この前提に立って考えると、元請負人は、赤伝処理を行うにあたっては、

  • 差引額の算定根拠、使途等を明らかにする
  • 下請負人と十分に協議を行う
  • その透明性の確保に努める
  • 赤伝処理による費用負担が下請負人に過剰なものとならないよう十分に配慮する

必要があります。

また、赤伝処理に関する元請・下請間において合意した事項については、駐車場代等の建設業法第19条の規定による書面化義務の対象とならないものについても、後日の紛争を回避する観点から、書面化して相互に取り交わしておくことが望ましいといえます。

まとめ

赤伝処理をするには、元請・下請間でしっかりと内容について協議をすること、その中で合意した内容を書面して取り交わすことが重要です。

あとあとトラブルにならないように、困ってしまわないように、契約書はしっかいと取り交わされることをおすすめします。
契約書でお困りの方は以下よりお気軽にお問い合わせください。

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