【建設業者必見!】帳簿の備付け及び保管義務

こんにちは!埼玉県さいたま市の行政書士、くりはらです。

このあいだ、埼玉県庁で事業年度終了報告書の提出に行き順番待ちをしていました。そのときに、携帯に不在着信があったことに気付いたんですね。知らない番号だったのですが、5分ほど前の着信だったので「誰かな?」と思いながら折り返し連絡してみました。すると、「お掛けになった電話番号は、現在使われておりません…」と。

そんなことあるんかい!とびっくりしたくりはらです。
そんな不思議なことに見舞われながらも、のらりくらりと今日も生きています。

…と、いうワケ(どういうワケかは気にしないでください。本人にもわかりません。)で、今日は建設業者が備え付けをする必要のある帳簿についてのお話です。

帳簿の画像だよ

帳簿の備え付け義務って何?

まずは、そもそも「帳簿の備え付け義務って何?」という疑問が出てくるかと思うのですが、結論をかいつまんで説明すると、建設業許可業者は「建設業法と建設業法施行規則によって定められた帳簿を営業所ごとに、一定期間備付けること」が義務付けられています。これが「帳簿の備え付け義務」というものです。

以下に詳しく見ていきたいと思います。

 

根拠となる条文(建設業法第40条の3)を引いてみます。

(帳簿の備付け等)
第40条の3
建設業者は、国土交通省令で定めるところにより、その営業所ごとにその営業に関する事項で国土交通省令で定めるものを記載した帳簿を備え、かつ、当該帳簿及びその営業に関する図書で国土交通省令で定めるものを保存しなければならない。

さきほども説明しましたが、「営業所ごと」に、国土交通省の定める事項を記載した「帳簿」を備えて、その帳簿に添付書類と一緒に「一定期間(目的物の引渡しの日から5年間、発注者と締結した住宅を新築する建設工事に係るものにあっては10年間)」保存しなければならない、ということです。

これは、建設業者が適正に建設工事の施工や経営をしていくために、自社で受注した建設工事の内容を適切に記録・保存して、工事の進捗状況の管理をすることが重要と考えられているため、法律で義務付けて適正な管理・保管をすることを期待したものだと考えられます。

では、この帳簿には何を記載しなければならないのでしょうか?

帳簿の記載事項

帳簿の記載事項ですが、「建設業法施行規則第26条」に規定されています。が、あまりに長いので、引用はやめて、要約のみご紹介します。

基本的には、営業所の代表者の氏名や請負契約・下請負契約に関する事項などを記載することが必要です。

帳簿の記載事項

  1. 営業所の代表者の氏名及びその者が営業所の代表者となった年月日
  2. 注文者と締結した建設工事の請負契約に関する事項

    ・建設工事の名称及び工事現場の所在地
    ・建設工事において注文者と請負契約を締結した年月日
    ・注文者の商号、名称、住所及び建設業の許可番号(建設業許可業者であるとき)
    ・建設工事の完成を確認するために受けた検査が完了した年月日
    ・建設工事の目的物の引き渡しを実際にした日

  3.  

    下請負人と締結した下請契約に関する事項
    ・請け負わせた建設工事の名称及び工事現場の所在地
    ・請け負わせた建設工事において下請負人と下請負契約を締結した年月日
    ・下請負人の商号、名称、氏名、住所及び建設業の許可番号(建設業許可業者であるとき)
    ・請け負わせた建設工事の完成を確認するために受けた検査を実際に完了した年月日
    ・請け負わせた建設工事の目的物の引き渡しを実際に受けた年月日
    ※特定建設業者が注文者となって資本金4,000万円未満の法人又は個人である一般建設業者と下請負契約を締結したときは、上記の記載事項に加え、下記の事項
    ・支払った下請代金の額、支払年月日及び支払手段
    ・支払手形を交付したとき=その手形の金額、交付年月日、手形の満期
    ・代金の一部を支払ったとき=その後の下請代金の支払残額
    ・遅延利息を支払ったとき=その額及び支払年月日

 

さらに、帳簿の添付書類に追加して、添付書類が必要となります。

帳簿の添付書類

帳簿の添付書類

  1. 契約書もしくはその写し又は電磁的記録
  2. 自社が特定建設業者であって、自社が注文者となって一般建設業者と下請負契約を締結したときは、その下請負人に支払った下請代金の額、支払年月日、支払手段を証明する書類又はその写し
  3. 自社が特定建設業者で、発注者から直接請負った建設工事を施工するために総額で3千万円以上の下請負契約を締結したときは、施工体制台帳のうち次の事項が記載された部分
    ・自社が現場に配置した監理技術者氏名及びその者の有する管理技術資格
    ・自社が専門技術者を置いたときは、その者の氏名及びその者が管理をする建設工事の内容及び有する主任技術者資格
    ・下請人の商号、名称、氏名、住所及び建設業の許可番号
    ・請け負わせた建設工事の内容及び工期
    ・下請負人が現場に配置した主任技術者の氏名及びその者の有する主任技術者資格
    ・下請負人が専門技術者を置いたときは、その者の氏名及びその者が管理をする建設工事の内容及び有する主任技術者資格

さらに、一定の場合には以下の「営業に関する図書の保存」が義務付けられます。

営業に関する図書の保存

営業に関する図書の保存について

営業所ごとに営業に関する図書を10年間保存することが必要となります。

  1. 発注者から直接工事を請負った建設業者(作成特定建設業者を除く)
    ・建設工事の施工上の必要に応じて作成し、又は発注者から受領した完成図
    ・建設工事の施工上の必要に応じて作成した工事内容に関する発注者との打合せ記録
  2. 作成特定建設業者の場合
    ・建設工事の施工上の必要に応じて作成し、又は発注者から受領した完成図
    ・建設工事の施工上の必要に応じて作成した工事内容に関する発注者との打合せ記録
    ・施工体系図

 

まとめ

いかでしたでしょうか。
長々と説明されてもわかんないよ!という方も多いのではないかと思います。

ですが、基本は「どんな工事で、いつ、どこで、どんな内容の契約で、いつまでの工事だったのか」といったことを記録する帳簿ということです。こんな記録なら自社で作っている方も多いのではないでしょうか?
この基本をしっかりと押さえて、法律の規定に沿った帳簿を作っていきましょう。

そして、今一度、自社の帳簿が法律上正しく作成できているかをチェックしてみましょう。
弊所では帳簿作成・チェックも承っております。
気になるアナタはお気軽にお問い合わせください。

ちなみに、この帳簿は公共工事・民間工事や請負金額、元請・下請を問わず帳簿を保存しなければなりません。
また、帳簿には営業に関する図書で所定のものを添付しなければなりませんが、その添付書類に帳簿の記載事項が記載されていれば、帳簿への記載を省略できます。また、これらの記載・保存は電磁的記録によることもできます。

PCなんかで管理すると楽になるかもしれませんね。

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

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