こんにちは!埼玉県さいたま市中央区の建設手続行政書士、栗原です。
今回の記事は「研究開発の状況(W6)とは?」です。
経営事項審査には、いくつかの審査項目があることは本サイトでもお伝えしたとおりですが、このうち「その他の審査項目(社会性等)」いわゆる「W評点」は現在9項目にわけられています。
この記事はその「W評点」の一つである「研究開発の状況(W6)」について書いていきます。
「経営事項審査(経審)の全体像」と「その他の審査項目(社会性等)W評点」については↓の記事をご参照ください。
研究開発の状況(W6)
「研究開発の状況(W6)」では、企業が研究開発にどれくらいの費用かけているかを評価します。
注意点は
- 評価の対象は「会計監査人設置会社」のみ
- 会計監査人が「無限定適正意見」ないし「限定付適正意見」を表明しているときのみ
上記を満たしているときに「研究開発の状況(W6)」が加点されます。
会計監査人設置会社については↓の記事をご参照ください。
また「研究開発の状況(W6)」では、決算書に計上された「研究開発費」の直近2期分の平均値を使って評価します。
研究開発の状況(W6)の点数
「研究開発の状況(W6)」の点数ですが、決算書に計上された「研究開発費」の直近2期分の平均値を下記の表に照らして導きます。
研究開発費(2期平均)の額 | 点数 | |
100億円以上 | 250 | |
75億円以上 | 100億円未満 | 240 |
50億円以上 | 75億円未満 | 230 |
30億円以上 | 50億円未満 | 220 |
20億円以上 | 30億円未満 | 210 |
19億円以上 | 20億円未満 | 200 |
18億円以上 | 19億円未満 | 190 |
17億円以上 | 18億円未満 | 180 |
16億円以上 | 17億円未満 | 170 |
15億円以上 | 16億円未満 | 160 |
14億円以上 | 15億円未満 | 150 |
13億円以上 | 14億円未満 | 140 |
12億円以上 | 13億円未満 | 130 |
11億円以上 | 12億円未満 | 120 |
10億円以上 | 11億円未満 | 110 |
9億円以上 | 10億円未満 | 100 |
8億円以上 | 9億円未満 | 90 |
7億円以上 | 8億円未満 | 80 |
6億円以上 | 7億円未満 | 70 |
5億円以上 | 6億円未満 | 60 |
4億円以上 | 5億円未満 | 50 |
3億円以上 | 4億円未満 | 40 |
2億円以上 | 3億円未満 | 30 |
1億円以上 | 2億円未満 | 20 |
5,000万円以上 | 1億円未満 | 10 |
5,000万円未満 | 0 |
この表から導き出した点数に0.95を掛けることでW評点を出し、最終的にW1~W9までの合計に0.15を掛けることでP点を算出します。
さいごに
今回は「研究開発の状況(W6)とは?」について書いてきました。
この評点はあまり中小企業にはなじまないものではあります。
ですが、会計監査人設置会社である必要があるため「建設業の経理の状況(W5)」と併せて加点をすることができる強力なものとなっています。
自社の技術力の向上のためにも、会計監査人設置会社はこの評点を伸ばしていってみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。